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問われる歯科医院の存在意義 2022年最新版

初めに

私が歯科医師となる前から

「歯医者はコンビニより多い」とか

「歯医者自体の数が多い」と言われてた。

それは今も変わらないんではないでしょうか?

こういった言われ方をするのは、何か比較対象がないと市場や業界の規模感がわからないためなのかなと思っています。

個人的にはどちらがどれだけ多かろうが、実際に社会の中で機能してそこにくる方に医療ないし、商品を提供できているのであれば問題ないのでは?と思います。

歯科医院の存在意義

歯医者さんは何をするところ?

あなたは歯医者さんに行ったことはあると思います。

なんせ35〜39歳の99.5%が「いまむし歯がある、またはむし歯治療をしたことがある」という統計調査がありますので、ほとんどの日本在住の方は行ったことがあるのではないでしょうか?(2018年歯科疾患実態調査より)

ほとんどの人が行ったことがあるはずなのに、全然自分の体のことを知っていないということが1つの質問でわかります。

「あなたは今何本の歯を持っているか知っていますか?」

人は乳歯から永久歯に1度生え変わります。生え変わるのではなく初めから永久歯が生えてくる歯もあるのですが、乳歯では20本、永久歯では28本(親知らずを除く)が生えてきます。

先程の質問をすると、なかなか答えられません。

質問を通してわかる大切なこと

これは本数が合っていたかも重要なのですが、その人が答えるまでにかかった時間や答えるまでの仕草が重要で、自分の体についてどれだけ重要、大切に考えているかということがわかります。

口の中は見ようと思えば見れますよね。胃や腸を見てくださいということとは全く違います。

口を開けて鏡を見れば歯や舌、喉まで誰でも見えます。

意識すれば自分1人だけでも本数を数えたり、何か異常がないかどうか見ることができます。

ですがほとんどの人はそんなことはしません。せっかくの自分の体なのに…

日本人は自分の内面よりも外面を整える?

日本人は海外の方と比べて非常に歯に対する意識が低いと言われています。

海外に目を向ければ、歯がきれいということが社会的なステータスであったり、教育水準の指標になるといった文化もあります。

日本で意識が低いと言われるのは文化が影響しているのか、医療制度が影響しているのか色々な影響があると思います。

この話で重要なのは、自分で自分の体の健康維持や治療の選択権を行使していないような状態になっているのではないかと考えています。

つまり、何かあった(病気になる、症状が出る)ら、その場でなんとかなるんじゃね?(病院に行けば治る、治してくれるのが当たり前)と思っているのではないかと感じます。

病気の中にも体への影響が大きいものと小さいものがあります。

直接的に死因となるような、ガン、心疾患、脳血管疾患等は医療がちゃんと対応する比重が大きくなるものですが、私のような歯科医師はむし歯、歯周病と向き合っています。

銀歯は歯を治せど、人の心を灰色に染める

これは体への影響はそれほど大きなものとは言えません。

1本の歯を治療したからといって明日から薔薇色の人生になる人は少数ではないでしょうか。

ただ、治療した後に薔薇色になる人は少なくても、灰色になる人が増えるという点です。

歯の治療はほとんど全て「元あったものを取り除いて、別の何かで補う」方法で治療を行います。

むし歯があれば銀歯になります。

多くの人はここで初めて「え?銀歯になるって?」と思うようです。

先に病気の中では体への影響は小さいと話しましたが治療法の副作用として、体に一生傷跡が残ることになります。

銀歯にでもなれば、タトゥーと一緒ではないですか?

背中に墨を入れるのか、歯に銀歯を入れるのか…

健康と病気の間にあるもの

急に歯が痛くなったという経験はありますか?

その時あなたは、痛くなったと気づいた瞬間=病気になった瞬間と感じるでしょうか?

おそらくそう思うことは少ないのではないでしょうか?

健康と病気の間には症状のグラデーションがあります。

明らかに症状があった段階は病気ですが、、もっと前に発症していたということです。

病気ではあったけど症状がなかっただけであり、早く気づくことができれば結果は大きく変わってきていただろうと言うことは簡単に想像できます。

歯医者さんができる教育について

歯医者さん本来の機能は歯の治療ということで間違ってはいません。しかし50年も60年も前に歯科医というものが制定されてから何も変わっていません。

直接的に死因となるような病気が怖いと感じるのは、体に対する影響がとてつもなく大きいからです。なんとか死を免れたとしても後遺症が残ったり、元の生活ができるのかどうかと考えることでしょう。

同じような考え方をすれば、後遺症が一生残る治療は歯の治療です。

むし歯の多発や再発、悪化というものが治療をする理由になりますが、その度にイタズラに体に傷が残ります。

歯医者さんの機能として歯の治療を行うことは重要だと思います。

ですがここの機能に軸足を置くことが重要なのかと言われたら私はNoと言います。

この機能を主にするのではなく、重要性をわかった上で「歯に問題が起こらないような状態を作り出すこと」、「あなた自身が発症させない環境づくり」を主にした歯医者さんになる必要があると感じます。

どういう病院づくりが必要なのか、それを実現するためにはどうやって考え、進めていくのかこれからも考えていきます。

今の気持ちを一言!

読んでいただいてありがとうございました。コメントが次の記事への励みになります☺️
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